<   2004年 10月 ( 4 )   > この月の画像一覧

「は」を見たら注意!

こんにちは、語学マイスター あぢゃんです(*^_^*)

今回も、英語と日本語の違いについて考えてみたいと思います。日
本語から英語という、非常に異なった言語に頭を切り換えるには、
両方の言語の違いを意識することが、特に大人にとっては助けにな
ります。

つまり、前回も申しましたが日本語を理解することで英語力が向上
するのです!これはお得ですね。

前回の「日英の違い」は、「主語」についてでしたが、今回はそれに
関連して、「は」についてです。

よく、「主語」で「は」と「が」とどっちを使うか、日本人には自明な
のに外国人には説明できない、ということを言う人がいます。

私はあぢゃんです。
私があぢゃんです。

この違いを説明できますか?難しいですねー。

実は、この違いはとても深い問題なのであぢゃんの手に負えるよう
なものではありません(でも頑張ってみます)。

あぢゃんはこう考えています。日本語では、自分の話をするとき、
自分が文章を書くときに、「自分の居場所」を明示する必要がある
のです。

この、自分の居場所とは、文字通り空間的な「場所」の他に「時間
的場所」、「意味的場所」も含んでいます。

上の文章、ちょっと変化させてみましょう。

私はブログライターです。
私がブログライターです。

前の例と同じく、「は」で書くと自然で、「が」で書くと「自己主張」
しているように感じますね。しかし、この説明として短絡的に
「が」をつかうと「ブログライターなのは私です」と、「私」を強調す
る意味になる、というような説明は正しくないと思います。その証拠
に、

このブログでは、私がブログライターです。

ぐっと自然になりませんか?自己主張の意味にもとれますが、さっ
きよりずっとナチュラルですね。

「は」で場所を提示してやると、文が自然になるのです。
さっきの例で自己主張っぽく感じたのは、「は」がなくて、場所の提
示がないので、「私が」が主役になってしまったためだと思います。

場所の提示は時間的なもの、意味的なものでもOKです。

今日は、私がブログライターです。
ある意味では、私がブログライターです。

さて、「は」は「主語※」を表すほかに「目的語※」も表します。

料理のレシピでは、
・にんじんは、皮をむき、乱切りにする。
なんていう文が載ってます(今適当に書きました。何の料理でしょ
うか)

上の表現は、日本語の特徴をとてもよく表しています。

レシピのような文章では、
「動作の主体が明らかでない(だれでもいい)」
「簡潔に表現するため、『材料名』を文頭で一度だけ提示したい」

という要求があります。具体的に言うと、

動作の主体をわざわざ明示すると
「あなたは、にんじんの皮をむいてください、そして乱切りにしてく
ださい」
くどいです。しかもくどいだけでなく、重大な問題があります。

ここで、「~してください」というのは依頼で、「あなた」に対して
言っているのは自明だから「あなたは」を省略すればいい、という
鋭い人もいるでしょう。ところが、

にんじんの皮をむき、乱切りにしてください。

これでは、にんじんの皮を乱切りにする人が出るかもしれませ
ん(^^)
そんなバカな、という人は、下の例ではどうでしょうか?

いわしの背骨を取り、衣を付けて油でかりっと揚げてください。

骨を揚げるのか、身を揚げるのか全然分かりません。

いわしは、背骨を取り、衣を付けて油でかりっと揚げて下さい。

「は」で居場所を明確にすることによって、文の意味がしっかりし
ます。

この場合、「いわしは」は「主語」にはなりません。取るのも「背骨」
なので「目的語」ともちょっと違いますね。でも日本語としてはすっ
きりしています。

先ほどのにんじんの例を英語にする場合、普通は「受け身」にしま
す。

A carrot is pared and chopped.
pare:ナイフで皮をむく   chop:乱切りにする

これは、「動作の主体を隠す」「材料名を文頭で一度だけ提示」を
満たしています。

日本語では
動作の主体は「言わなければ隠せる」
材料名は「居場所(主題)として『は』をつけて文頭で提示」
でしたが、

英語では
動作の主体は「受け身にして隠す」
材料名は「受け身の文の主語にして文頭に持ってくる」
とします。

なぜレシピの話をしているかというと、化学やバイオの実験で手順
を示すときもレシピ形式で書くからです。
いつの間にか役立つ話に(^^)

逆に、レシピや論文の実験項を日本語に訳すときは、受け身文の
主語を日本語では「は」で提示して、受け身文を能動態(受け身でな
い文)に直して書けば日本語らしくすっきりします。

最後に例を出して終わりにしたいと思います。

The mixture was incubated at 50℃ and stirred overnight.
その混合物は、50℃に加温し、一晩攪拌した。

The solvent was evaporated under reduced pressure.
溶媒は、減圧下で蒸発させた。

日本語をしっかり理解することで英語力が向上する、こんなお得な
ことはありませんよね!

次回以降も乞うご期待!

※「主語」:日本語には主語はないという説もあり、それなりに説得力
があるので、あぢゃんは「学校で習うような主語」の意味で「主語」と
書いています。「目的語」も同様です。英語のような目的語とは違うの
で、あえて「目的語」と書いています。
[PR]
by azhan | 2004-10-30 11:39 | 日本語

友人の科学マイスター

こんにちは。

語学マイスター あぢゃんです。
今日も真の語学マイスターに向けて邁進しています。

今日は僕の友人、名付けて、「科学マイスター」とっつゐを紹介
します。

とっつゐの科学への熱き思い

にブログを開設しています。

とっつゐさま、これからもよろしく。

ではでは。
[PR]
by azhan | 2004-10-23 13:40 | 日記その他

語学マイスターを志した日

進化中の語学マイスター あぢゃんです。

こんにちは(*^_^*)

今日は、あぢゃんの語学に関する思いを書きたいと思います。

国際学会に参加したときのことです。アメリカ人で日本語、中国語、
韓国語で挨拶している人がいました。よく観察すると数カ国語を話す
人も別に珍しくないんですね。

相手とコミュニケーションをとるために、積極的に相手の言語を覚え
てみる、こういう考え方の人が結構いるんですね。

英語は共通語だから外国語などできなくてもOKなんだろうと思って
いた僕は、驚きました。そして、反省しました。

自分にもできるだろうか?

考えても分からないのでとにかくやってみることにしました。

帰国して、早速外国語を勉強し直そうと考えました。でも、闇雲にやっ
ても中途半端になってしまう可能性があります。

そこで、いくつか作戦を考えました。

ひとつ目は、これまでに学んだことのある言語をやろう、ということで
した。大学のときに第二外国語でドイツ語をとっていたので、まずは
ここからやってみよう、そう決めました。

実は、ドイツ語は英語と近縁の言語にあたり、日常的に使う言葉ほど
互いによく似ています。

軽く例を挙げるとこんな感じです。

英:water  (ウォーター)
独:Wasser (ヴァサー)

英:word  (ワード)
独:Wort  (ヴォート)

英:think  (スィンク)
独:denken (デンケン)

英:come  (カム)
独:kommen(コメン)

英:in  (イン)
独:in  (イン)

英語のtはドイツ語でsになっていることが多く、英語のthはドイツ語
でdになっていることが多いです。音の対応があります。

また、古い時代にふたつの言語に分かれたので音が一緒で綴りが
違うという単語が多くあります。

英:ice  (アイス)
独:Eis  (アイス)

ま、そんな訳でドイツ語を始めることにしました。

作戦のうち、ふたつ目以降はまたの機会に。

ではでは(*^_^*)
[PR]
by azhan | 2004-10-23 13:12 | ドイツ語

ブログ開設記念「象は鼻が長い」

自称語学マイスターのあぢゃんと申します。

理系で語学好きです。
現在、英語、ドイツ語、フランス語に挑戦中です。
実は、日本語の奥深さにも惹かれています。

ということで、このブログでは日本語を理解すると英語の理解も深
まる、という話を中心に、語学力向上に役立つ情報を提供します。

このブログのタイトル通り、言語学の香りのする話題を提供します。

では、早速記念すべき第1回の記事を書きたいと思います。
パチパチパチ・・・

今回は、英語と日本語の違いについて考えてみたいと思います。
日本語から英語という、非常に異なった言語に頭を切り換えるには、
両方の言語の違いを意識することが、特に大人にとっては助けにな
ります。

つまり、大人は日本語を理解することで英語力が向上するのです!

今回の「日英の違い」は、「主語」についてです。

実は、日本語の「主語」は英語の主語と随分違うのです。これを理
解しないと、日本語と同じ感覚から抜け出せません。
なお、ここで日本語の方だけ「主語」としているのは日本語には主
語はない、とする考え方もあるからです。

詳しくは、「日本語文法の謎を解く」金谷武洋著 ちくま新書 参照

さて、早速例文を見てみましょう。

「象は鼻が長い」

これは、日本語の文法研究では有名な文で、「象鼻文」と呼ばれて
います。これって、日本語としては問題ないですよね。

しかし、出来るだけ直訳に近い形で英語に直せますか?



まず主語は・・・ elephant? nose?



ねっ。難しいでしょ。

じゃ、これはどうですか?

「象の鼻は長い」

The nose of an elephant is long.

ちなみに、英語的には以下の方がずっと自然です。
An elephant has a long nose.
ですが、話がややこしくなるので今日は忘れてください。

このhaveを使って状態や状況を表すやり方も極めて英語的なので
そのうち取り上げたいと思います。でも、今日は忘れてください。

さて、話を元に戻して、

「象は鼻が長い」でしたね。

実は、この日本語、よ~っく考えてみると

「象は」で「象のことを話すんだよ~」という主題を提供しています。
次に「鼻が長い」という文は、単純に英語の
The nose is long.
に相当します。

では、「象は」はどう訳すのでしょうか?
僕は、こう訳すのが日本語の感覚に一番近いと思います。

Speaking of an elephant,(象について言うと)

つまり、まとめると、「象は鼻が長い」は、

Speaking of an elephant, the nose is long.

と、なります。
重ねて言いますが、あくまで直訳的に訳した場合です。
但し、これでもまだ日本語の感覚とは少し違います。

日本語と英語の構造の違いを垣間見ましたね。

他にも、「飛ぶのが速い」「足が遅い」「君が好き」「家が遠い」など、
「○○は」と組み合わせると英語に訳せない表現が沢山あります。

日本語の場合、「は」がかなり特徴的な助詞で、これが出たときに
英語に素直に訳せない場合が多いです。何回かにわたって「は」
の不思議について書いてゆく予定です。

一方、英語では「は」のような糊付けをする役割の言葉がないので、
どうしても文と文とが切れ切れになります。そこで、前の文の内容
を受けるのに、代名詞(he she it etc.)やTheを多用します。

日本人はaとtheの区別が難しいですね。これは、「は」について理
解すると随分改善できると思います。僕はそうでした。

日本語をしっかり理解することで英語力が向上する、こんなお得な
ことはありませんよね!

次回以降も乞うご期待!
[PR]
by azhan | 2004-10-22 20:01 | 日本語