日本語と英語の視点の違い

こんにちは 語学マイスター あぢゃんです。
メルマガ凸凹マイスターが教える「英語サイエンスニュース」から
来てくれた方、いらっしゃいますか?どうもありがとうございます。

今日は、日本語と英語の視点の違いを書きます。

日本語と英語は文法も違いますし単語の語源も違うので
日本人にとって勉強するのは難しいですね。

でも、一番難しいのは「視点」ではないかと思います。

英語は「鳥の視点」、日本語は「虫の視点」です。
どの文法書にも書いてないので一番理解されていない違い
だろうと思います。でも大事なんです。

例文を出します。



なぞなぞです。これ、小さい頃に出されました。

「お店の前にずっと立っていたら何かくれたよ。なーんだ?」

分かりますか?

 ・
 ・
 ・
 ・

答え
「日が暮れた。」

「なんだよーそれー(`ヘ´) 」
と怒った記憶があります。

しかし、このなぞなぞ、実はなかなか奥が深いんです。
どれくらい奥が深いかというと、「カレーはかれー」ぐらい
奥が深いです。

(コホン)

今日は、このなぞなぞに関連した話を書きます。

日本語の「(物を)くれる」は英語で何と言いますか?
訳しにくい言葉のひとつですねこれは。
あなたから私に、ということであれば、

You give me one million yen.
願望が出てしまいました。


とにかく、giveですね。ほかにも買ってくれた場合はbuy、
送ってくれた場合はsendなど、色々な動詞が当てはまります。

日本語と英語でいちばん違うのは、
「英語では『あげる』も同じ動詞を使う」ことです。

I give you one thousand yen.
金額が小さいですね。気持ちが出てしまいました。


英語では、「私→あなた」も「あなた→私」も、さらに、他
の人が関わっても動詞はgiveです。三人称単数の時にsが付き
ますが、日本語で別の動詞を使うのとは違いますね。

ところで日本語の「くれる」には別の意味もあります。
そう、「日が暮れる」です。

まだ定説ではないようですが、同じ語源のやまとことばのよ
うです。なぜ日が暮れるのと物をくれるのが同じ言葉なのか
というと、こういうことです。

(物を)「あげる」 ⇔ 「くれる」
(日が)(あける) ⇔ (くれる)
(色が)(あかい) ⇔ (くろい)
(光が)(あかるい)⇔ (くらい)

あける・あげるのak-、ag-と対立するのがくれるのkur-です。

もともと「あかい」は「あかるい」意味だったので、色の
赤・黒の対立は理解できます。
では、物を「あげる」「くれる」はどうでしょうか。

定説ではないかもしれませんが、

自分を一番下に置いて、

自分から人に(つまり上方に)「あげる」
人から自分に(つまり下方に)「くれる」

という上下のイメージがあるのではないでしょうか。

ここまでのお話は、金谷武洋さんの書かれた、
英語にも主語はなかった」という本を参考にしました。

日本語が特殊な言語だという主張が聞かれる中、金谷さんは
英語も歴史を遡ると日本語みたいだった時代がある、という
主張をされています。面白い内容です。

英語と日本語の視点の違いも取り上げられています。

英語は、「鳥の視点」または「神の視点」だそうで、
日本語は「虫の視点」です。

英語は、上から見下ろしている感覚なので、自分も他人も、
人間も物も同じように文法的に扱います。

日本語は、自分を一番下に置いて周りを見回すイメージなの
で、自分と他人の関係は対等ではありません。

このことが、「あげる」「くれる」に表れています。

さらに、現在・過去・未来の時間軸も英語は全てを見下ろす
のに対して、日本語は自分の注目している時点から見回すな
ど、視点の違いは本当に一貫しています。

時間軸に関してはまたの機会に。

今回は、日本語と英語の視点の違いを書きました。

なぞなぞから始まった割には、意外に深い話でしたね。

ではでは~。
[PR]
by Azhan | 2005-03-02 16:49 | 日本語
<< 英語で論文 反社会学講座 >>